今回キャプテンを務めたのは4年生のTくん。
彼は、去年も富士登山に参加していました🗻
去年の富士登山では高山病になりかけて、本人曰く、三日目の記憶があまりないとのこと😂
僕も涙と鼻水とよだれでぐしゃぐしゃになった顔を鮮明に覚えています。(↓去年の写真)
そんな彼でしたが、今回は自信が漲っていました。
まず驚かされたのが「リュックが軽い」という発言。
え?重くて今にも泣きそうになってる子いるんですけど、、笑
でも、それもそのはずで、Tくんは2週間前にテント泊の八ヶ岳縦走を経験していました⛰️
その時は、今回の荷物にテントを担いでいたので、その分軽く感じたんだと思います。
今回初参加の最年少の子の荷物を持ってあげるシーンも。本当に逞しくなったね🥹
逞しくなったのは体だけではありませんでした。
心も強くなっていて、仲間に指示を出したり、リーダーシップを発揮する姿が随所で見られました✨
キャプテンには決断力が求められます。
Tくんは基本的に優しくて、相手の意見を尊重することができる性格の持ち主。
だからこそ、最初は自分が何でも決めるという事に戸惑いがあるように見えました。
しかしそれも次第に消えて、皆んなに指示を出したり、誰よりも先に行動して皆んなを引っ張る姿が何度もありました。
進むか?休憩するか?
何かを決める時はいつも一人一人の意見を丁寧に聞いてから決断していました🥹
優しいTくんらしい決断の仕方だなと思って見ていました☺️
また、最年少の子を思いやる行動も素晴らしかったです。「遅い!早くして!」と言われている時には「しょうがないじゃん、そんなに強く言わなくていいじゃん」と宥めていました😳
登山は後半になるほど自分のことで精一杯になってきます。口数も減ります。そんな中、他人を思いやることができるほどの余裕が、今回のTくんにはありました。そして困っている時は必ず手を差し伸べていました👏
一年前、あれほど苦しんだ富士登山。
正直、僕は彼が再挑戦するとは思っていませんでした。本当に苦しんでいたので…😭
それがたった一年でここまで成長するなんて…子どもの成長は本当にすごいです。
では、今回の富士登山は彼にとって余裕だったかというとそういう訳ではありません。
今回の富士登山で1番“自分の弱さ”と向き合ったのもキャプテンだったと思います。
それは三日目の朝。時刻は3:35。
出発予定時刻を5分オーバーしていました😨
玄関に4人集まっているがキャプテンの姿がなく、様子を見に行ってみると、薄暗いベッドの上で1人何か探しているようでした。
「どうしたの?」と聞いてみると、
「枕元に置いておいたヘッドライトが見つからない…」
先が読めるキャプテンは寝る前に明日の準備をしていました。
しかし、皆んなの寝相が良いわけがなく、朝起きたらどこかへ消えてしまっていました。
できるが故の失敗💦
「出発時刻過ぎてるよ?1人で見つかるの?」
と問いかけると
「コラボする…」と言って玄関に向かい、モゾモゾしながらRくんにだけ聞こえる声で助けを求めました。
2人で探すも見つからず、R君は戻ってしまって、次にキャプテンが声をかけたのはEくん。
Eくんを連れて行こうとした所で、加地コーチに止められ、
「なんでさっきから1人にしか助けを求めないの?自分の声のかけやすい子ばっかり。全員で探した方が早いに決まってるやろ?!自分のせいで出発遅れてんねんで?!自分を優先するな!!チームのことを考えろよ!!」
Tくんが声をかけたのは、自分より歳上の子と同い年の子でした。キャプテンとしてのプライドでしょうか?もしくは、みっともない姿を見せたくない気持ち、恥を晒すのが恥ずかしいなどの理由からか、全員に向かって「一緒に探してほしい!」とお願いできませんでした😂
みんな自分が一番可愛いです。
大人でも自分の身を守ることを優先してしまうことがあります。
Tくんは渋い顔をしながら、「ヘッドライトが見つからないから一緒に探して…」と言ってみんなで探したのでした🔦
キャプテンとしての期待に応えながら、彼は人として大切なことも沢山学んだと思います。
Tくんの新たなステージは始まったばかり。これからどんな男になっていくのか、僕はとても楽しみです✨
空
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